金沢中央走ろう会/健康ランニング:情報ボックス |
■あなたもマラソンが走れます |
金沢中央走ろう会 代表:天野 耕兵衛 |
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5.LSD走 |
長く、ゆっくりと走ることを〔LSD〕「(LongSlowDistance)と言います。これは非常に大事な走り方です。 それは毛細血管が使われるからです。子どもの頃は全身くまなく血液がいきわたるように毛細血管が発達しているのですが、成長して運動しなくなると必要でなくなり、使われなくなります、それがランニングをすると筋肉に酸素をいきわたらせるために毛細血管が開いていきます。 その時、ゆっくり走った方が毛細血管はすみずみまで開くようになります。 それからゆっくり走ると脂肪が燃えます。 速く走ると、脂肪が燃えずにグリコーゲンが燃えます。 さらに、ゆっくりですから筋肉や関節にも大きな負担はかけません。故障の起こることも少ないのです。 ところが私たちは昔の感覚で速く走りがちです。学校でも「もっと速く走れ」と言われるものですから、子どもたちは走ることを嫌がります。 ですから「ゆっくりでも良いから長く走りなさい」ということが大事なのです。マラソンを走る場合、これが基本です。10kmを全力で走るよりも、ゆっくりで良いから180分走った方がはるかにマラソンが楽に走れます。〔ゆっくり(Slow)〕が優先なのです。 ところがゆっくり走ることが私たちはなかなかできないのです。 しかし、最近は一流の選手でもゆっくり走ります。佐々木功さんが『ゆっくり走れば速くなる』(ランナーズ・ブックス)という本を出しましたが、これはLSDの実践を書いているものです。これで身体が変わってきます。また、誰でもやれるのです。 けれども、みんな恰好良く走ろうと思うから速く走ってしまいます。どちらかというと、恰好悪く「歩いているのと変わらんなあ」というくらいのスピードで長く走った方がマラソンの完走には早道です。 マラソンというのはかなり長い時間走らなければなりませんから出来るだけそれに近い時間を走っておくことが大事なわけです。 そうい意味でLSDを思い切ってやってほしい。 |
6.クロスカントリー走 |
その次に〔クロスカントリー走〕です。 ヨーロッパの一流選手は3週間からときには2ヵ月くらいかけてクロスカントリー走だけをやります。日本ではあまりやりません。場所があまりないからかもしれません。 これは筋力をつけて、スピードをつけるのに大変良いのです。また、心肺機能を高めるのにも良いのです。 また、自然の土の上を走るのですから、膝や腰の障害も少なくてすみます。 ですからクロスカントリー走も私たちのトレーニングのプログラムの中に入れていきたいものです。できたら1時間くらい、1週間に1回。場所は奥卯辰山の健民公園が良いです。あんなに素晴らしい所はない。 |
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機関誌『走快』8号掲載 |
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